ママは、ひょんなことから野良で育ってしまった猫を飼う事になった。

人馴れはしたものの外で遊ぶのが大好きで、しょっちゅう脱走してはお腹がすいたら帰って来る自由奔放な猫だった。

最近仲通り商店街でも里親探しでどうしても子猫が欲しいと言う人に、すでに飛び回って野生化してしまった子猫を捕まえてあげた事が有った。1ヶ月が過ぎてもなつかなくて困っているそうだ。

野良で生まれた子猫は、よちよち歩きの頃までに捕まえて飼うのが理想で、それを過ぎて飛び回るようになってしまうと飼っても人に慣れるまでに相当な時間と根気が必要となる。広い外の世界を知ってしまった猫にとって、人の住む家は狭くて物足りない空間のようだ。


野良なのに人懐こかった「キュンキュン」

ごくまれに野良なのに妙に人懐こくて寄って来たり触らせる猫もいる。過去人に飼われた事が有る猫以外でそういう猫と言うのは、体が弱っていて人に対する依存度が高いせいでそうなる事が多い。

ママの飼っていた猫は何度も外出を繰り返し長らく帰って来なくなり、ある日ママが外で遊んでいるその猫と目が有った時、「フン！」とそっぽを向かれてそれが最後のお別れの場となったそうだ。