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十条猫物語の
バラ色の猫の一生が約束された彼女の家へ引っ越し

 
うちの「ハナ」と「レオン」の母猫(現在も野良猫)「ミヤ」が、4度目に出産した子猫の貰い手が決まった。

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いつも店の前を通る動きの遅い子猫。
どこか悪いのか目がうるんでいて頻繁にくしゃみもしている。

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兄弟達の運動量について行けず単独行動で、おそらくこの寒い冬を越す事が出来ずに死んでしまうだろうと思っていた。
野良猫とは思えない人懐こさが人気で、立ち止って遊んで行く人も多い。キュンと鳴くので勝手に「キュンキュン」と名付けた。
ブサ可愛いと見ていたが、よく見るとポインテッドとしてはまとまりが良くおっとりとした性格の良さから一層可愛く見えて来た。

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そんな折、息子の友達で猫を沢山飼った経験のある女性が猫を欲しがっていて、うちの店の周りに野良猫が多いのでもし飼えそうな猫がいたらお願いしたいと言う連絡が入った。
可愛くて野良とは思えない人懐こい猫がいるけれど少し弱っているようだと伝えてシャメを送ると、とても気に入ったらしく病院に連れてって頂けたらすぐに治療費を持って引き取りに来るとの事。

1月18日の夜、「キュンキュン」はすぐに捕まえる事が出来た。

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普通生まれて3ヶ月も経った野生化した野良猫は、外でならともかく閉じ込めた家の中では餌を与えてもパニック状態で食べようとしないが、「レオン」が使っていたゲージに入れて餌とミルクを入れると「キュンキュン」は少し不安そうに辺りを見回しながらも餌は普通に食べた。時折り不安で鳴いたり「シャーッ」と威嚇したりもしたが、目ヤニを拭いてあげたりしても引っかいたり噛みついたりすることも無く、素直に拭かれていた。次第に温かい世界の中で居心地良さそうに眠った。

翌日、板橋本町の病院「パインフィールド」へ連れて行った。
風邪をひいていて回虫もいるので、こ゚のままだと死んでしまうだろうと言われた。予防接種の注射と風邪用飲み薬、回虫を無くす飲み薬、ノミを無くす付け薬、爪切り等一通りの治療をしてもらった。
「パインフィールド」の先生方は何をしても暴れないあまりに素直な野良猫に「珍しい」と驚いていた。

かくして「キュンキュン」はその日のうちに、バラ色の猫の一生が約束された彼女の家へと引っ越して行きました。
良かった~!